A R I A T h e N a t u r a l 
ANIME REVIEW LETTERS
タイトル・サブタイトル・放送日時
ARIA The NATURAL
ARIA The NATURAL
#01/2006-04-05
<その カーニバルの出逢いは・・・>
ネオ・ベネチアの朝。 テーブルに並んだ朝食。 灯里ちゃんとアイちゃんが準備をしています。 
<いよいよ今日からカーニバル。 マンホームからもたくさんの観光客が来ます> アイちゃんは、学校の休みを使って遊びに来ました。 カーニバルの日まで、アリアカンパニーにお泊まりです。  アイちゃんは、「今日は、アリアカンパニーの人だから、夕方までお手伝いする」言う。 それを、うれしそうに微笑む灯里ちゃん。
アリアカンパニーのコスチュームでお手伝いをするアイちゃん。 そこに、荷物を風呂敷に包んだアリア社長がやって来て、「ぱいにゃぱいにゃ」言っている。 それをきいて、とりあえず「ぷいにゅぅ」と言って手を振るアイちゃんがかわいい。  アリア社長は、カーニバルの日になると、毎年どこかへ行ってしまうらしい。 灯里ちゃん曰く、猫の会合に出ているとの事。 
「素敵な出逢い うれしい出逢い 不思議な出逢い どの出逢いも私にとっては大切な宝物・・・ 今日のカーニバルでも、また新しい出逢いが待っている。 きっと、ここに来る人は、いろいろな素敵と出会いたいんだと思う・・・ 」 それを聞いていた藍華ちゃんが「恥ずかしいセリフ、禁止!!」とビシっと。 そんな藍華ちゃんにアイちゃんが、姫社長の行方を聞いてみると、やっぱりお出かけしているらしい。 それを聞いた、アイちゃんと灯里ちゃんは、声を揃えて、「やっぱり。」
バウータ(仮面)の屋台が並んでいる。 バウータとカバッロ(マント)がカーニバルの必需品。 それを眺めているアイちゃん。 「たくさんあって迷っちゃいます」 そういうと、アリシアさんが猫の仮面を見つけてくれた。  それを付けてみて喜ぶアイちゃん。 
そこへ、不思議なリズムと共に、カサノヴァがやって来た。 カサノヴァの周りには、小さな仮面を被ったミニ・カサノヴァが踊っている。 それを見た瞬間、灯里は何か不思議な感覚を覚えた。 藍華ちゃん曰く、この100年間、同じ人が入っているとのこと。 でも、未だに、その中の人を見た人はいないという。
夕方、灯里ちゃんとアイちゃんが、ぐったりボーっとしている。 その時、植木の後ろに、さっきのミニ・カサノヴァが隠れていることに気づいた。 その後を追いかける。 「カサノヴァの正体を突き止めるチャンスですよ」とアリスちゃん。  しばらく追いかけると、灯里ちゃんとアイちゃんがはぐれてしまった。 路地の奥に入りすぎて、道に迷ってしまった。 その時、路地の向こうから、カサノヴァのリズムが聞こえてきた。 その方向に向かう二人。  すると、カサノヴァがこっちを見ている。 「えっと・・・ こんばんは、カサノヴァさん・・・ あの・・・ 藍華ちゃんとアリスちゃんをみましたか?」 それに首を横に振るカサノヴァ。 すると、またリズムが始まる。  ミニ・カサノヴァが、二人にカスタネットを手渡す。 カサノヴァのリズムを一緒に楽しむ。 リズムに乗って、路地を進む。 ズンタカズンタカポーン ズンタカポーンで ズンタカポーン ズンタカズンタカポーン♪
しばらくして、カサノヴァが立ち止まる。 そして、振り返ると、灯里ちゃんとアイちゃんに、「もう戻りなさい」と、もと来た路地を指さす。 「私たちは、ここまでなの? いや・・・ どうして。。。 私たちも、みんあと一緒にそっちに行きたい。 連れていってよ・・・」と灯里ちゃん。  その時、服を後ろから引っ張る人がいる。 「あなたは誰なの?」 マントを取ると、アリア社長だった。 次の瞬間、「あれ?あたし達、ここで何してるんだっけ?」と首を傾げる、二人。 強い風が吹き、振り返ると、光の向こう、大きな黒い猫がこちらに向かって会釈している。 カサノヴァの中は、黒い大きな猫だった。
みんなの所に戻ると、すっかり夜になっていた。 みんなは、戻ってこない灯里ちゃんとアイちゃんを心配していた。 二人は、カサノヴァにもらったというジャスミンの花を一輪ずつ手にしていた。 「新しい出逢いだ・・・」と灯里ちゃんの微笑む。  カサノヴァに会ったと聞いて、藍華ちゃんとアリスちゃんが、その中の人について興味津々。 でも、灯里ちゃんとアイちゃんは、声を揃えて、「やっぱり、妖精さんでした☆」
教会の鐘が響く。 <アクアには、本当にいろいろな出逢いがある。 時には、ちょっと勇気が必要かも知れないけど 思い切って両手を広げてみれば、 思いがけない出逢いがある 出逢いを求めているのは人間だけじゃないのだから・・・>
祭の帰り、路地の奥が光に満ちている。 一瞬だけ、カサノヴァのリズムが聞こえたような気がした。
次回「その 宝ものをさがして・・・」

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#02/2006-04-12
<その 宝ものをさがして・・・>
<でも今日は、春みたいに暖かくて・・・ なんだか素敵なことに出会えそう・・・>
灯里・藍華・アリスの3人がゴンドラの練習をしている。 その途中にあったマリア様の像のしたの扉を何となく開けてみると、手紙らしきものが入ってた。 宝の地図のようだ。  しかし、言い出しっぺの割に乗り気でない藍華ちゃんを説得する灯里ちゃんとアリスちゃん。 けっきょく、地図に書いてあった「長靴calle(カッレ)」を探すことに。。。 
しばらく歩いて、それっぽい場所に辿り着いた。 実は、アリスちゃんの趣味が散歩だったらしい。 だから、この街のカッレについては、精通しているらしい。 「その趣味、ババ臭い」と藍華ちゃん。 「でっかいお世話です。」  そんなとき、灯里ちゃんが、鳩の巣の奥に宝箱を発見。 その中にも、また、地図が・・・ 今度は、それを手がかりに、次に進む。 そして、また、辿り着いた先には、小さな箱が・・・ また地図が入っている。  「あー、なんかアホらしくなってきたわ。 時間の無駄じゃない?」と藍華ちゃんが言い始めた。 地図を眺めていたアリスちゃんが、お茶にしよう と言い始めた。 カフェラテを飲む3人。  灯里ちゃんは、カフェラテ初体験。 カフェラテ3つとホットミルク。 「さて、灯里先輩? 謎は解けましたか?」とアリスちゃん。 「カフェの香りに・・・」と向かいの席に目を向けると、どっかで見た覚えのある紳士が。  こっちを見てにっこりする。 しばらくすると、客が立ち上がって、机や椅子を移動し始めた。 「影追いですよ」と紳士が教えてくれた。 ワインに日が当たらないようにするために、一日に何度も移動する。  そして、移動先で、さっきの紳士と一緒の席になる灯里ちゃん。 お話をしていると、石畳のひとつが、光っているように見えること気づく。 開けてみると、また地図。 
また宝探しに出発。 地図10枚目。。。 道を逸れた奥に、アリア社長が階段を見つける。 階段を駆け上る3人。 暗い階段を抜けると、そこは、ネオベネチアを見渡せる高台。 壁に<GOAL>の文字。 
<いま、あなたの心に、宝ものが刻まれました>
「これ、もとの場所に戻しましょう・・・」とアリスちゃん。 地図を戻していくと、箱の跡がたくさん残っている事に気づく。 「私たちの前にも、たくさんいたんですね・・・」
サンマルコ広場のカフェラテに戻ると、さっきの紳士とアリシアさんが居た。 「宝ものは見つかりましたか? また、お茶をご一緒しましょう。 幸せの達人さん」
次回:その 流星群の夜に・・・

ARIA The NATURAL
#03/2006-04-19
<その 流星群の夜に・・・>
冬の終わりのとても寒い日。 肩こりで悩む藍華ちゃん。  それとは対照的に「安定したマンホームの天気も好きだけど、ネオベネチアの天気も好きだな。 なんか気まぐれな子供ようで・・・」と灯里ちゃんが恥ずかしいセリフ。 
今日は、流星群が見られるらしい。 なぜ流星群が見えるのかを説明しようとするアリスちゃん。しかし、「・・・重力が」で固まってしまった。  そこへアル君がやって来て、お昼を食べながら説明してくれる事に。 着いた先は、キノコ鍋の店。 アクアの重力は、マンホームの3分の一。 それを1Gにするために地下で管理を行っている。  重力とは、遠心力と万有引力の合力で、つまり、モノとモノが引かれ合う力。 鍋の中のマイタケとシメジの間にも、引力はある。 ・・・と説明をしようとするが、鍋ができあがると、説明をさておいて、鍋を突っつき始める。 
帰り際、流星群を一緒に見に行こうと、アル君を誘う藍華ちゃん。 アリスちゃんと灯里ちゃんに、色々と突っ込まれるが、適当に切り返す。 夜の12時。 厚着をして、待ち合わせの場所に向かうと、 藍華ちゃんが先に居て、ガラスに映った前髪を気にしている。 「アリスちゃんは、お音夢で、今日はパスだって」 
アル君が来て、より暗いところを探して、夜のネオベネチアに繰り出すことに。 「流星群の見える場所を探して彷徨う僕たちは、星の探検隊って感じですね」とアル君。 それを聞いた藍華ちゃんは、いつも通り「恥ずかしいセリフ禁止!」と言いたいところだが、固まっている。 
しばらく歩くと、真っ暗な通路を見つかる。 ズンタカポー♪と歌い出して、突き進む灯里ちゃん。 そこを抜けると、屋根の上に昇るハシゴを発見。 「アル君が先に昇って」と言う藍華ちゃん。 「なんで?」と聞き返すと、「わたしたちからじゃ、パンツ丸見えになっちゃうでしょ」と冷静に一言w  ハシゴの途中で下を見てしまった灯里ちゃんが固まる。 なんとか、昇りきると、星空が広がっている。 「あ! 流れ星!! ほぇー・・・」
<あれ? 今・・・ 私とアル君、二人きり?>と藍華ちゃんの心の声。 妙に心臓がドキドキし始める。 その時、流星雨が夜空を流れ出した。 「なんか、ちょっぴり分かるかも・・・ 隕石の気持ち。 アクアに近づくと、勝手に引き寄せられて、勝手に燃えつきちゃう。 ・・・・アル君のせいよ。」と藍華ちゃんが恥ずかしそう。 
次回:その ネオ・ヴェネツィア色の心は・・・

ARIA The NATURAL
#04/2006-04-26
<その ネオ・ヴェネツィア色の心は・・・>
そろそろネオ・ベネチアの春。 ほんわか暖かくてうたた寝をしてる灯里ちゃん。 起きると、郵便屋さんが来ていた。  郵便屋さんのゴンドラに穴が空いてしまって、明日の一日、アリアカンパニーのゴンドラに乗せてほしいとの事。  しかし、アリシアさんは、ご予約のお客様で一杯。 「私が!」と言うが、灯里ちゃんは半人前なので、まだ指導員抜きでは、お客さんを乗せることは出来ない。  「いつもと違う人に指導してもらえば?」とアリシアさん。 郵便屋さんは郵便配達の仕事が出来、灯里ちゃんはゴンドラの練習が出来る、一石二鳥。
翌日、郵便局に行く。 中は、インクの香りがしている。 奥へ案内されると、郵便屋さんのおっちゃんが待っていた。 
「郵便屋さんは、長老って呼ばれて居るんですね?」「まぁ、おっちゃんは郵便屋さんのおっちゃんだからなぁ・・・」とおっちゃんが笑う。  最初のポスト、橋の下から、棒で郵便の入った鞄を取る。 集配し終えると、元に戻す。 灯里ちゃんも挑戦してみるが、ギリギリなんとか水に落とさず、集配することが出来た。 「無事、回収致しました!」と敬礼の灯里ちゃん。 
お昼休み。 おっちゃんの弁当の差し入れ。 午後からは、配達のお仕事。 すると、郵便局の前に、ソラという名前の少年が立ってた。  「この手紙、すぐに届けてほしいんだ。」という。 しかし、もう、今日中の配達のは間に合わない。  「ダメなんだ・・・ もう式が始まっちゃったから。。。」 先生の結婚式への手紙。 「おめでとう って書いたけど、 ごめんなさい、とも書いた・・・」 学校を辞める日、先生が居なくなって清々するって言ってしまった。 その時、見た 先生の涙を後悔している様子だった。  「じゃ、今から届けてやる。 ただし、お前さんも一緒に来な。」とおっちゃん。 ゴンドラで式場に向かう。 
式場に着くと、おっちゃんが、手紙をもって、花嫁のもとに向かう。 「郵便です。 差出人はソラくんです。」と言って、手紙を渡す。 
<清々するなんて言ってごめんなさい。 でも、本当は、先生のことが大好きです。 おめでとうが言えなくてごめんなさい。 先生、幸せになって下さい。 ソラ>
そのうれしそうな先生の顔を遠くから見つめるソラ。 「おめでとう」
残り郵便配達を終えると、夕方になっていた。 「最後の配達終了。 ありがとよ。嬢ちゃん。」 ゴンドラの上でお茶する。 「郵便屋さんの言う、勿体なくってお休みできない」っていう気持ちが分かった気がすると言う灯里。  「ここの連中は、未だに手紙にこだわるヤツが多い。 わざわざ、面倒なことを・・・ でも、あんまり急ぐと、心がおっつかないからじゃないかな。 手紙ってヤツは、受け取ったときはうれしくて、開けるときは宝箱みたいで・・・ 中に入っているものは、手紙っていう相手の心が入っている。  手紙は内容によっては、宝物にもなれる。 直接、手で触れることのできる相手の心。 手紙ってのは、時間とか場所を越えて、書いた人を連れてくることができるからなぁ・・・」
「ネオ・ベネチアも、手紙と似てますよね・・・ わたし、わざわざ面倒なことをするこの街が好きみたいです。」
「そっか、嬢ちゃんもすっかり、ネオ・ベネチア色に染まったな」

翌朝、灯里ちゃんに手紙が届いていた。 差出人は郵便屋さん。 「嬢ちゃんへ。 昨日はありがと。 おっちゃんより。」
次回:その 雨の日の素敵は・・・   その 春にみつけたものは・・・

ARIA The NATURAL
#05/2006-05-03
<その 雨の日の素敵は・・・>
<その 春に見つけたものは・・・>
<その 雨の日の素敵は・・・>
もうすぐ風に乗って春がやってきます。 今日は休日。 アリシアさんとお出かけです。
かつて日本の文化村だった島に到着。 茶店でおいなりさんを買って、稲荷参りに行くことに。 「でも、お狐さんは、たまに、人を連れて行くこともあるですよぉ。 気を付けてください。」と茶店のおばちゃん。  永延と鳥居の連なる石畳を進むと、人の気配を感じた灯里ちゃん。 「今、だれか居たような・・・」 すると、天気が良いのに、雨が降ってきた。 「まずは、雨宿りね。 たしか、お天気雨には、素敵な別名があったのだけれど・・・」とアリシアさん。  しかし、灯里ちゃんとアリア社長は、はぐれてしまった。  駆け込んだ社には、大きな狐がこっちを見下ろしているような威圧感があった。 雨も小降りになってきたところで、アリシアさんを探しに向かう、灯里ちゃんとアリア社長。 しかし、しばらく、歩くと、また、もとの場所に戻ってきてしまった。  「なんだか、この道、違う世界に繋がっていそうですね・・・」と灯里ちゃん。 「・・・気のせいだよね・・・」と振り返る。 「気のせいなんかじゃない・・・ 何かが着いてくる。 ひょっとして、お狐さま?  アリア社長、わたし、ちょっぴり怖いかも」 
その時、鈴の音が遠くから近づいてきた。 狐の面を被った一行が、どんどん近づいてきた。 灯里ちゃんの前で止まると、こっちを見ている。 一瞬、茶店のおばちゃんの言葉が脳裏をよぎる。「ど・どうしよ」 ふと、お稲荷さんをひとつ手渡す。 すると、何ごともなく、消えていった。 
その後、すぐに、雨があがった。 茶店に戻ると、アリシアさんとおばちゃんが待っていた。 灯里ちゃんが見た事を話すと、驚くアリシアさんとおばちゃん。 帰り際、足下に灯里ちゃんがあげたお稲荷さんが置いてある狐を見つける。  「お狐さまは、お稲荷さんがほしかっただけなのかな? ごめんなさい。 怖がったりして・・・」と灯里ちゃん。 
「ところで、お狐さまの行列って、どんな感じだったの?」とアリシアさん。 「とっても不思議な感じ。でも、綺麗でしたよ。 花嫁さんも居ましたよ」と灯里ちゃん。  それを聞いて、お天気雨の別名を思い出したアリシアさん。 「狐の嫁入りね」


<その 春に見つけたものは・・・> 「あんまり良いお天気だから、春を探しに行こうかと思って・・・ 灯里ちゃんに見せたい、とっておきの物があって。」とバスケット一杯にお弁当を入れたアリシアさん。  「それって、この間の神社よりもですか? れっつらごー です」 
絶好のピクニック日和。 今日も島に向かってゴンドラを漕ぐ。 今日の島は、鬱蒼とした森が広がる。 しばらく進んで、お弁当にする。 満腹のアリア社長。  寝っ転がっていると、蜂が目の前を通り過ぎていった。 それを追いかけるアリア社長。 すると、お花畑の道を見つけた。 それに沿って、歩いていくと、昔の鉄道跡のトンネルを見つけた。  そこを進むと、線路が見えてきた。 線路にそって、花が続いている。 「どこまでも行ってみましょうか?」とアリシアさん。 
しばらく行くと、分かれ道。 棒を倒して、道を選ぶ。 だんだんと日が暮れてきた。 「そろそろ帰りましょうか」とアリシアさん。 「あそこに見える木のと頃まで、行きましょう」と線路沿いに1本だけ立っている木を指さす灯里ちゃん。  ちょっと小高い丘の上の一本杉。 そこに辿り着くと、目の前に、満開の桜の木が見えた。 「桜の木だぁ」と走り出す灯里ちゃん。 そこには、廃車になった車両が置いてあった。  天井が抜けて、真上に満開の桜が見える。 
「ねぇ灯里ちゃん。 こんあ話知ってる? ある旅人が、旅に出るときに師に言われたの。 <絶対に道を見失ってはならない。 ひとつでも間違えると、絶対にお前の求める物には辿り着けなくなるから>と・・・   でも、旅人は不幸にも、道を見失った。 俯く旅人が、ふと見上げた世界は、以前求めていたよりも素晴らしい世界だった。  失敗や寄り道をしなくちゃ、見つからない物もあるって事よ」とアリシアさん。 
とっておきの春、みぃつけた☆

次回 その 鏡に映る笑顔は・・・



ARIA The NATURAL
#05/2006-05-10
<その 鏡に映る笑顔は・・・>
心地よい風に目を覚ますアリスちゃん。 枕元には、マー社長がまだ寝ている。 起こさないように静かにベッドから出て、窓辺に立つ。 ネオ・ヴェネツィアの初夏。  ゴンドラを漕ぎアリアカンパニーの方向に向けると、灯里ちゃんと藍華ちゃんが手を振っている。 今日も3人で練習。  「先輩方、練習が終わったら、たまには私の部屋に寄っていきませんか?」とアリスちゃん。
アリスちゃんの部屋に着くなり、アリア社長のもちもちぽんぽんを狙って、マー社長が飛びつく。 3人でトランプをして遊ぶ。 結局、今夜は、オレンジプラネットにお泊まりする事になった。  夕食の後、庭に出てみる。 さすが業界最大手、真夜中に妖精さん達が現れて、こっそり舞踏会を開いていそうな雰囲気。 アリスちゃんの髪に、そっと、花を付けてあげるアテナ先輩。  「アテナ先輩、何をするのですか? でっかい訳がわからないです」とアリスちゃん。 「んー、、、 なんとなく アリスちゃんが、とっても楽しそうなので、つい。」
部屋に帰る途中に、ポストに立ち寄ると、アリスちゃん宛に社内ペアパーティの案内状が入っていた。 大企業の姫屋・藍華ちゃんの所にも似たようなイベントはあるらしい。  それを見て、うらやましそうな灯里ちゃん。 しかし、アリスちゃんは、欠席に○を付けていた。 「出ないの? アリスちゃん?」 「あからさまな、馴れ合いは好きくないのです。」と言って、先に部屋に戻っていってしまった。
一人、バルコニーで夜の庭を見つめるアリスちゃん。 部屋では、マー社長が、アリア社長のもちもちぽんぽんを狙って、ベッドの上に飛び乗ろうとしているが、それが出来ない。 その姿を見て、 「頑張らなくてもいいんですよ。 一人でベッドに上れなくても、マー社長はマー社長です。 私がついていますから、でっかい大丈夫です・・・」とマー社長を抱くアリスちゃん。 それを、扉の向こう側の、灯里ちゃんたちにも聞こえてしまった。 
その後、3人は、お風呂に入る。 時間が遅いので、貸し切り状態。 「いつも、この時間に入るのです。」とアリスちゃん。 
「・・・パーティ、出ればいいのに。 せっかく、同僚のペアの人だって、たくさんいるんだし・・・」と灯里ちゃんが言う。
「同僚と言っても、年上ばっかりですし、きっと話したって合わないです。 そして、あの人達、私のこと嫌っていますから・・・」
「ほんとに、いいの?」
「わたしが、いいって言っているんですから・・・ わたしには、灯里先輩や藍華先輩がいるから良いんです。」
「何言っても、無駄ね。 そのうち、考えが変わることもあるんじゃない?」と最後に藍華ちゃんが呟く。
先にお風呂から出ていったアリスちゃん。 鏡の前にに座っていると、アテナさんが寄ってきて、ドライヤーで髪を乾かしてくれはじめた。 
「どうもです・・・」
「灯里ちゃんたちと一緒にいるときは、楽しそう。」
「楽しいです。 会社のシングルの人たちとは、全然違います。 藍華先輩は気さくに話してくれますし、灯里先輩は、いつもニコニコ楽しそうですし。 一緒にいて、気疲れしないのです。」
「・・・鏡、アリスちゃん、映ってる。 みんなが、自分を嫌っているろ思うのは、自分が、みんなを嫌っているから。 ううん、アリスちゃんの場合は、怖がっている、かな?」
その言葉にハッとするアリスちゃん。
「笑っている人の前では、自分も楽しくなる。 萎縮している人の前では、自分も緊張してしまう・・・ 鏡が、自分の姿を映すように、人も自分の心を映すのよ。 笑ってごらん? そしたら、アリスちゃんの前にいる人も笑い返してくれるわ。。。」
部屋に戻るアリスちゃん。 部屋では、マー社長のベッドへのアタックが続いていた。 「マー社長、ファイト!」 頑張って、よじ登って、ベッドの上に到達できた。 その姿を見たアリスちゃんが、「わたしも、ちょっと頑張ってみようかな・・・」と言う。
灯里ちゃんと藍華ちゃんが部屋に戻ってくると、アリスちゃんはもう寝ちゃっていた。 翌朝、「おはようございます。 でっかい気持ちのいい朝です!」と大声で叫ぶアリスちゃん。 そして、学校に行ってしまった。  机の上には、昨日は欠席に○がついていたハズの招待状が、出席に○が書かれていた。 

次回 その 猫たちの王国へ・・・



ARIA The NATURAL
#06/2006-05-17
<その 猫たちの王国へ・・・>
朝、目覚めると、ARIA社長が夏服を持ってやって来た。 アリアカンパニーの衣替え、半袖の制服も夏の香りがします。。。
アリシアさんはお仕事。 灯里ちゃんは練習に出かける。 アリア社長を捜すが、お出かけしていなかった。  今日も、藍華ちゃんとアリスちゃんと合同練習。 すると、水路の影にアリア社長がゴンドラに乗っている所を見つけてしまった。  後を追う3人。 「どこにいくのだろう・・・」 かなり狭い水路に入ってきた。 そこは、いつもは閉まっているはずの水路。 そこから先には、行かずに引き返してきた。  「やっぱり、秘密の集会をやってるのかなぁ・・・」と灯里ちゃん。 夜になっても、アリア社長は帰ってこなかった。 
夜も更けてきた頃、アリア社長は帰ってきたとたんに、寝入ってしまった。 
翌朝も、アリア社長は出かけていった。 今日は、藍華ちゃんと灯里ちゃんと二人で合同練習。 昨日の水路を目指して、ゴンドラをこぎ出す。  昨日は引き返した水路に入っていく。 水路は、曲がり角がない。 しばらく進むと、風車がたくさん回っている部屋を見つけた。 しかし、それに気づいているのは、灯里ちゃんだけのようだった。
「あれ・・・アリア社長がいない・・・」横道もなかったのに、見失ってしまった。 さらにゴンドラを進める。 ずいぶん漕いだはずなのに、終わりが見えない。 さらに狭い水路に達する。 ずいぶん古い建物。  やっと出口が見えてきた。 「ここが猫さんたちの、集会場?」と灯里ちゃん。 着いた場所は、古い開拓時代に建てられた廃墟。 その時、「今、誰かがこっちを見ていたような。。。」と呟く。  怖がる藍華ちゃんだったが、水路の向こうに、アリア社長を発見。 見失わないようにゴンドラを進める。
「ずっと、空気が止まっている感じ・・・ 私たち、ホントに来ても良かったのかな。。。」 また、廃墟に着いた。 「・・・ここ、さっきも通らなかった?」と灯里ちゃん。  どんなにゴンドラを進めても、行き着く先は、同じ廃墟。 漕ぎ手を藍華ちゃんから灯里ちゃんに交代する。 すると、やっぱり、到着したのは、同じ廃墟。 「どーする?」「今更、戻ったって、同じ事の繰り返しよ!」と藍華ちゃん。 
そんなとき、「あれ・・・ だれかが呼んでる・・・」と灯里ちゃん。 その気配のする方向にゴンドラを進める。 怖がる藍華ちゃんを余所に、ゴンドラを漕ぐが、結局、また、同じ廃墟に戻ってきてしまった。  「きっと、ここって、私たちが来ちゃいけない所だったのね・・・」 その時、アリア社長のゴンドラが近づいてきた。 アリア社長に、帰ろうとしても帰れなくなったと泣きつくと、アリア社長の指す方向に、今までは気づかなかったの通り道があった。  「あそこから、帰れるんですか? アリア社長も帰りましょう。」と灯里ちゃんが言うが、アリア社長は首を横に振った。 「大丈夫でしょ。 私たちと違って、一人で来て、一人で帰れるんでしょ?」と藍華ちゃん。 
その暗い水路から、振り返って見る灯里ちゃん。「私たちは、猫たちが踏み込んではほしくない所に、踏み込もうとしていたんですか。。。」 視線を落として、ふと、もう一度振り返ると、水路の先に、大勢の猫とケットシーが居るように感じた。。。
その後、アリス社長は、普段通りに帰ってきて、いつも通りにご飯を食べてました。 
翌日、また3人で、合同練習。 あの廃墟への入り口を通りすぎる。 そこはもう、門で閉ざされていた。 その先をじっと見つめる、灯里ちゃんと藍華ちゃん。 「でっかい、へんてこりんです。 何かあったんですか?」とアリスちゃん。 

次回 その ボッコロの日に・・・



ARIA The NATURAL
#07/2006-05-14
<その ボッコロの日に・・・>
<あいちゃん、ネオ・ベネチアに初夏の風物詩・アクアアルタが訪れました。>
アリシアさんは、ゴンドラ協会の会合に出かけていくと、電話が鳴った。 出てみると、アカツキさんだった。 超特急で来い、との事。  アリア社長をゴンドラに乗せ、アクアアルタの街を待ち合わせ場所に向かう。  「もみ子、遅いぞ。」と灯里ちゃんのもみあげを引っ張った。 アカツキさんはボッコロの日に、愛するアリシアさんに、大量の薔薇を渡したい。 その為の、荷物持ち要員として、灯里ちゃんが呼び出された訳。  アリア社長のゴンドラにカゴ一杯の薔薇を積んで歩いていると、胸に薔薇を付けたアリスちゃんに出会った。 「アリスちゃんも薔薇もらったの?」 「パン屋のおじさんに貰いました。 義理薔薇ですけど・・・」   アリスちゃん曰く、アテナ先輩は色んな人から薔薇を貰っているらしい。 でも、アリスちゃんは、アテナ先輩にあげていない、義理薔薇は上げない方針らしい。 「そんなことないよ、うれしいと思うけどな、アテナさん・・・」ろ灯里ちゃんが言う。 
しばらくすると、長靴に水が溜まってしまった。 結局、脱いで裸足で歩く事に。 
ボッコロの由来は、マンホームであった昔の話にある。 戦いに敗れた若者が、最後の力を振り絞り、一輪の白薔薇を愛する人に渡してほしい戦友に託した。 その薔薇は、血に染まり赤くなって、女性の元に届けられる。 その花を受け取ったとき、その女性は愛する人の死を知った。 
藍華ちゃんも、アリシアさんの薔薇を渡そうとしていた。 その途中、アルくんに出会う。 アルくんは、藍華ちゃんに"薔薇の瞳"という宝石の原石を渡す。 「あの・・・ アルくん、これ、どういう・・・」と言いかけたときに、灯里ちゃんに声をかけられてしまい、聞きそびれてしまった。 
アカツキさんは、灯里ちゃん相手に、アリシアさんに薔薇を渡す予行演習を始めた。。。
アカツキ:「もし!アリシアさん!」
灯里:「あらあら」
アカツキ:「あ、あのぉ。。 これ、俺のきもきもきもきもちでぽ」
緊張しすぎで、せりふも言えない。 もう一回、最初から。
アカツキ:「もし!アリシアさん!」
「はい?」 後ろから、本物のアリシアさんがゴンドラで、近づいてきた。 ゴンドラには、いっぱいの薔薇。 アカツキさんは、練習の成果を試すとき。 「アリシアさん! これ、俺のきもきもきもき」
「あらあら、灯里ちゃんも、アカツキさんから、たくさん貰ったのね。」と誤解してしまったアリシアさん。 そして、「お邪魔してしまったわね。」と言って去ってしまった。 虚しく、アカツキさんも悶絶がこだまするw
アカツキさんの大量の薔薇が、水面いっぱいに散らばって広がっていく。 

次回 その 素顔の星たちは・・・



ARIA The NATURAL
#08/2006-05-31
<その 素顔の星たちは・・・>
今日は、灯里ちゃんのゴンドラにお客様を乗せての練習です。 「ようこそ、ネオベネチアへ。 ご案内させていただくのは、私、水無灯里です。」
お客様の喜んで貰うためのも、もっともっとネオベネチアのことを知らないと、と藍華ちゃんとアリスちゃんとで、合同探索。  まず、藍華ちゃんが綺麗な音がする木を案内する。 次に、アリスちゃん。 絶望の壁という場所。 その後は、藍華ちゃんとアリスちゃんの秘密の場所合戦。   夜にも探索を続けようとするが、停電になってしまうらしい。 真っ暗になってしまったネオベネチア。 灯里ちゃんは、真っ暗になってしまうと、眠れない人らしい。  アリア社長を抱きかかえて固まっている灯里ちゃん。 そんなとき、アリシアさんも一緒に泊まってくれることに。 アリシアさんは、蝋燭に火を付け始めた。  火のついた蝋燭が部屋に並ぶ。 お風呂にも蝋燭が並ぶ。 お湯に炎が揺らいでいる。 灯里ちゃんがお風呂無い入っている間に、アリシアさんが夜のお茶会の準備をする。  ほうじ茶とミルクに蕎麦粉を使ったパン。 アリシアさんが自分がシングルだった頃の話を始めた。 「心に、炎を灯し続けなさい・・・」グランマから教えてもらった言葉。 
2階に上がると、窓から満天の星空が輝いている。 「同じものでも、そのときの自分によって、違った風に見えてくる。 知らないことがあるってことは、たくさんの素敵があるってこと。無限大の素敵・・・」

次回 その あたたかな街の人々と・・・



ARIA The NATURAL
#09/2006-06-07
<その あたたかな街の人々と・・・>
「アイちゃん。 街を吹き抜ける風にほんのり麦わら帽子の香りを感じる季節です」
ゴンドラで街を散策するいつもの3人に、街の人から声をかける。
「灯里先輩って、なにげに知り合い多いですよね・・・」とアリスちゃんがボソっと。。。 そして、レストランでもサービスを受けちゃう灯里ちゃん。  その様子を興味津々の藍華ちゃんとアリスちゃん。 その日の午後、アリスちゃんは買い物のため、練習を早退するという。 それを聞いた、藍華ちゃんは、 「私たちも、午後の練習は中止にして、灯里の後を追ってみましょうか? 私たちといない間に、どんな知り合いづくりをしているのか、気にならない?」とアリスちゃんに言う。  「知られざる、灯里先輩の摩訶不思議が解明できるでしょうか? でっかい了解です。」 
その後、灯里ちゃんを追って、ふたりの追跡が始まった。 陰から灯里ちゃんを観察するふたり。  灯里ちゃんが知らない人とお話をしている。 紳士に席を譲って貰う。 子供達に呼ばれる。 あっという間に、灯里ちゃんの周りに人の輪ができた。 楽しそうな会話がはずむ。 
「なんだか、でっかい親しげです・・・ 灯里先輩のでっかい摩訶不思議は解明できるのでしょうか?」とアリスちゃん。 
そして、見るからに怪しそうなコートと大きな鞄を持った着た長身の紳士とも、楽しそうに話をしている灯里ちゃん。 その様子に驚きの二人。  ここから二人の妄想が始まり、事件に巻き込まれるとか言い始めた。 そんなことをしていると、灯里ちゃんを見失ってしまった。 すると、灯里ちゃんは、その怪しげな紳士と一緒に歩き出していた。  急いで、後を追いかける二人。 しかし、完全に見失ってしまった。 と思ったが、なんか、アリア社長の声が聞こえた。 その方向に走り出す。  すると、路地裏の広場に、その紳士と灯里ちゃんと数人の子供達がいた。 紳士は鞄を広げると、オルゴールと操り人形を取りだした。 オルゴールの音に合わせて、人形を動かし始める。 
その様子を見て、 「わたし、あの人形、見た覚えがある。。。。」  「私もです・・・」と藍華ちゃんとアリスちゃん。 
紳士は、灯里ちゃんを手招くと、人形を渡し、一緒に動かすよう合図するが、思うように動かせない。 そんな様子を遠くの物陰から見ている、藍華ちゃんとアリスちゃん。
「・・・そうだ。 ちっちゃい時に見たことがある。」 「わたしも、思い出しました。」 「人形と旅のおじさん」 「近所の子供達と、見に行った。 楽しかったはずなのに、、、」 ふたりは、小さな頃のことを思い出していた。 「もし、灯里があの人と仲良くなってくれなかったら、きづかなかったわね。 灯里を追いかけて、自分の忘れかけていた思い出と出会えるなんて、想像もしていなかった。 灯里っていうフィルターを通すと、見えなかったものが見えてくる。 まったく、摩訶不思議なヤツだよね。 灯里って。。。」 「灯里先輩に知り合いが多い理由が分かったような気がします。。。」

「また、どこかでお会いしましょう」と紳士がオルゴールと人形を鞄にしまう。 
やっと、灯里ちゃんは、藍華ちゃんとアリスちゃんがいたことに気づく。 ふと、振り返ると、紳士が人形を動かして、バイバイをしている。

次回 その 大切な輝きに・・・



ARIA The NATURAL
#11/2006-06-21
<その 逃げ水を追って・・・>
<その 夜光鈴の光は・・・>
『その 逃げ水を追って・・・』
夏のネオベネチア。 蝉が鳴いている。 海に蜃気楼が見えている。 「夢うつつが幻・・・」
午後2時。 頑張ってお夕飯の買い物に出かける、灯里ちゃんとアリア社長。 でも、だんだんと目が虚ろになってくる灯里ちゃん。 ふと、風鈴の音に足が止まる。  気づくと、アリア社長が居なかった。 「。。。だれも、居ない。。。」 時計も2時だったはずなのに、1時をさしているように見える。  その時、アリア社長が横切った。 追いかけても追いつけない。 「あれ?」 再び風鈴の音に、気づかされると、目の前に始めて見る喫茶店があった。  ドアを開けてみると、アリア社長が居た。 カウンターに座り、マスターと話をする灯里ちゃん。  「逃げ水・・・ それは夢うつつ。 その逃げ水に愛付くことが出来たら、どうなるのですかね?」 すると目の前の時計が2時をさしていることに気づく。  「ここは、あなたがた人間がけして追いついてはならない、逃げ水の先・・・ それを飲んだらお帰りなさい・・・」


『その 夜光鈴の光は・・・』
夜光鈴。それは、素敵な音が、暑い夏を少しだけ涼しくしてくれるアクアからの贈り物。 今日から、広場に夜光鈴の屋台がならぶ。  早速、屋台を見て回っていると、藍華ちゃんとアリスちゃんがいた。 さっそく、お揃いをお買い物。 それから、アリアカンパニーに戻ると、アリシアさんがスイカを冷やしていた。  その夜から、夜光鈴の灯りを楽しむために、灯里ちゃんとアリア社長は海にゴンドラを出して、夜のティーパーティをするようになった。 しばらくして、夜光鈴の光の寿命を全うするように点滅し始めた。  その夜、その光を弔うために、最後の光を海に返す儀式。 「Tanto Grazie」と言って、夜光石を海に流す。 
灯里ちゃんの夜光石も、最後の光とともに、海に沈んでいった。  すると、そこに夜光石の結晶が残っていた。 そして、その涙の雫をした結晶が、素敵な音を響かせている。

次回 その でっかい自分ルールを・・・



ARIA The NATURAL
#13/2006-06-28
<その でっかい自分ルールを・・・>
ネオベネチアの夏。 アリスちゃん語録。
自分ルールその@「今日の自分ルールは、家まで影を踏んで帰る。 影をないところを踏んだら、負け。」
自分ルールそのA「影は、どんなものでも構わない」
自分ルールそのB「日向を半分踏むのは許可」
「今日の自分ルールも、家まで影を踏んで帰る。」 自分ルールそのC「他人の手助けは禁止!」 
「影じゃないところは、全部マグマなんです!」
「先輩方、邪魔しないでください。 ここが最後のでっかい障害なんですから!」
自分ルールそのD「アテナ先輩は他人じゃないから、手助けして良い」


次回 その いちばん新しい思い出に・・・



ARIA The NATURAL
#14/2006-07-05
<その いちばん新しい想い出に・・・>
まだ暗い中、灯里ちゃんがゴンドラに乗って外に出た。  ネオベネチアの家や店の前には、パリーナと呼ばれる杭が立っている。 そのパリーナがアリアカンパニーには無いことに気づいた灯里ちゃん。  そのパリーナを目印にゴンドラを進める。「ネオベネチアを独り占めですね。アリア社長。」と言って、深呼吸をする。 すると、朝日が昇ってきた。 「そろそろ、戻りましょうか?」
アリアカンパニーに戻ると、アリシアさんが来ていた。 アリシアさんに、彩色パリーナがアリアカンパニーに無い理由を尋ねてみると、ちょうど良い機会なので、灯里ちゃんに作ってもらおうという事になってしまった。  「。。。私が感じるアリアカンパニー・・・」 早速、パリーナのデザインを色々と考える灯里ちゃん。 ネタ探しに色々物色していると、古いアルバムを見つける。 そこには、グランマの若い頃の写真と、古いメモ書きを見つけた。  開いてみると、パリーナのデザインのようだった。 それを持って、下に降りると、ちょうどグランマが来ていた。 グランマにそのメモについて尋ねてみる。  「初期のアリアカンパニーのメンバーが作ったものよ。 でも、まだ、色が決められなかったの。」と答えるグランマ。 それを聞いて灯里ちゃんは、「私なんかが、パリーナの色を決めてしまって良いのでしょうか?」と言うと、 「 アリアちゃんの目には、どんな色が映るのかしら・・・」とグランマが微笑んだ。 
午後になる前に、グランマはアリアカンパニーを去り、アリシアさんはお客様を迎える準備をしている。 「どう?イメージは固まった?」とアリシアさん。 「午後は連取をお休みして、もうちょっと、アリアカンパニーとお話ししようと思っています。」と答える灯里ちゃん。  ゴンドラに乗り、アリアカンパニーを見上げる灯里ちゃん。 さっき見つけたメモを開いて、「このデザインを書いた人は、どんな人だったのですか?」とアリア社長に聞くと、アリア社長は精一杯身振り手振りで体を張って表現するが、「あのぉ。よく分かりません・・・」と言われて、落ち込む。 
「青・・・ 白・・・ これを書いた先輩も、ここから見える風景が好きだったんですね。 海の音は青い色。 風の音は白い色。 青と白。 私も好き。」 夜、机に向かって、デザインを描き上げる灯里ちゃん。 手に取ったのは、青色のマーカー。  翌朝、それをアリシアさんに見せる。 「素敵じゃない。 完成が楽しみ。」
パリーナの材料が届いて、早速、設計図通りに線を入れる。 ペンキを塗る。 「青。 海と空の色。 今もこれからもずっと。。。」 そして、完成。 アリアカンパニー前に大きなパリーナが完成した。 
その日の夕方、アリシアさんとゴンドラの上でディナー。 「ホントに素敵ね。 一人でよく頑張ったわね。」 
「一人じゃなかったです。 もうここには居ない先輩が、ずっと側にいてくれたような気がします。」
「何時かは私も引退して、一人前になった灯里ちゃんが、私の知らない後輩さんと、このパリーナを見上げる。。。」
「その時、私はどんな風に替わっているのかな・・・ ちょっぴり怖いです。」
「このパリーナは、ずっとここに立ち続ける。 灯里ちゃんがここを去ってもずっと。 ここに灯里ちゃんが居た証。」 
大切な人と過ごす大切な時間。。。 この愛おしい一瞬に、遠い遠い未来でもまた会える。 素敵な楽しみが、また増えました。

次回 その 広い輪っかの中で・・・



ARIA The NATURAL
#15/2006-07-12
<その 広い輪っかの中で・・・>
夏真っ盛りのネオベネチア。 午後、アリスちゃんは学校、藍華ちゃんは買い物、アリア社長は猫好きのお客様のご指名でアリシアさんとお仕事。 そして、灯里ちゃんは一人でランチしてます。 
「一緒にランチしても良い?」晃さんが、ボーっとしてる灯里ちゃんに声をかけた。  「空って、いつまで見ていても、全然飽きませんね。  でも、ずっと見ていると、空の真ん中にひとりぼっちでいるような感じがします」と灯里ちゃんが空を見上げて呟くと、アカツキさんが灯里ちゃんの揉み上げを引っ張って、恥ずかしいセリフは禁止だとつっこむ。 

晃嬢語録
「俺様だ。」
「アクアのために俺様がいるんじゃない、俺様のためにこのアクアがあるんだ!」 


次回 その ゴンドラとの別れは・・・



ARIA The NATURAL
#16/2006-07-19
<その ゴンドラとの別れは・・・>
ゴンドラの定期検査。 ゴンドラの耐久年数は約20年。 このゴンドラはかなり古い物だけど、私の大切なパートナー。  しかし、検査の結果は、お金を取ってお客様を乗せるには古すぎるというもの。 練習用としてはゴンドラが可愛そう、使い回数が減ると早くガタがくる。  運搬用としてならまだ使える。 毎日使ってくる持ち主の元で対応年数まで働かせてやることが、ゴンドラにとって一番良いことなんじゃいかな・・・
帰り道。 「大丈夫? 灯里ちゃん?」 「はい。 お別れするのは寂しいですけど、毎日いてくれる人の元にいられる方が、おのゴンドラも幸せかもしれませんね・・・」 明日は、カメラを持って、このゴンドラと思いでの場所を回ることにした。 夜、ゴンドラを前に、初めてこのゴンドラに乗ったことのことを思い出していた。 初めて漕いだときは、逆漕ぎしか出来なかった灯里。 
<ゴンドラさんさよならツアー>の始まり。 「灯里ちゃん、行ってらっしゃい」と、その様子を見送るアリシアさん。 途中で、灯里の最初のお客様だったアカツキさんを乗せる。 最初に乗せたときは、時間までに目的地に着きそうもなく、  「半人前でも、ウンディーネなんだろ?」と言われ、逆漕ぎで向かったあの日。 次にツアーに参加するのは藍華ちゃんとアリスちゃん。 目的地は、アリスちゃんと出会った、岬。 
「ずいぶん迷惑をかけて、無理なことさせちゃったかな・・・」と灯里ちゃん。 最後に回ったのは、シングル昇格試験の場所。 「合格、おめでとう。 灯里ちゃんは、今日からシングルよ。」アリシアさんが手袋を外してくれた場所。  ふと、目を閉じて、気づくと、ゴンドラにお客様が。。。 「どちらまで?」 「この先の分かれ道まで・・・ 静かだねぇ」 「あの、どうして私のゴンドラに?」 「どうしてだろう。 きっと縁なんだろう・・・このままもう少しだけ漕いでくれないか・・・」 ・・・あれ、夢。・・・あのおじいさん・・・ 
夕方、アリアカンパニーに戻ってきた灯里ちゃん。 アリシアさんが待っていた。 「アリシアさん、覚えていますか? このシチュエーション。 私が、初めてゴンドラを漕いだときと同じです。」 「ええ。」 「アリシアさん、今日は一日、ありがとうございました。」 
あしたは、ゴンドラとお別れの日です。 

次回 その 雨降る夜が明ければ・・・



ARIA The NATURAL
#17/2006-07-26
<その 雨降る夜が明ければ・・・>
夜が明けると、本当にゴンドラとのお別れです。 色んな感情が湧いてきて、言葉になりません。
最後の夜は、ゴンドラの上で晩餐。 「ゴンドラさんにさよならディナー、ですね」と灯里ちゃん。 すると、「ゴンドラさんにありがとうディナーじゃない?」とアリシアさん。  「いくらありがとうを言っても、ごめんなさいを言っても、足りません。」と灯里ちゃん。 アリシアさんが初めて漕いだゴンドラでもあった。 水路の路地で曲がりきれずに、壁に激突させたこともあった。  その傷が今でもゴンドラの側面に残っている。 「この傷は、私の着けたもの・・・ 私も、新人の頃は、しょっちゅうぶつけてしまって・・・」 ペアのころのアリシアさんを知っているゴンドラ。  「このゴンドラとお別れするのは、私も寂しいわ。。。」とアリシアさん。
  そして、晃さん、アテナ先輩、藍華ちゃん、アリスちゃんもやってきた。 みんなで、ありがとうパーティが始まった。 感謝とこの先の素敵な出逢いを願って乾杯。  アリシアさんが昔に撮った、写真を持ってきた。 このゴンドラと一緒に晃さんとアテナさんとアリシアさんが映っている。 アリシアさんがプリマに昇格したときに一緒に撮った写真。 
  晩餐が終わって、帰っていく。 「ありがとう」 「また、どこかで会いましょうね」と晃さん、アテナ先輩がおわかれを告げる。 そして、最後に、灯里ちゃんとアリシアさんとゴンドラが残った。  「灯里ちゃん、私たちも戻りましょうか?」 ゆっくりと、動き出すゴンドラ。 アリアカンパニーのタラップに着いても、灯里ちゃんは、ゴンドラから下りられなかった。 「もう少しだけ、ゴンドラと一緒にいても良いですか?」
  夜も更けてきた頃、雨が降り出した。 灯里ちゃんは、ゴンドラの上にいた。 気づいたアリア社長が、傘を持ってきた。 「アリア社長、ありがとう御座います。 でも、気持ちいいから、もう少しこのままでいます。」とゴンドラに身を寄せている灯里ちゃん。   朝になったら、運送会社の人が来て、運ばれていってしまう。 「もう、二度と一緒に水の上を走れなくなっちゃいますね。。。」  ゴンドラの記憶がよみがえる。 アリシアさんと灯里ちゃんが見てきた景色。  「初めてあなたと出会って、初めてアリアカンパニーに制服を着て、たくさんの初めての人と出会って、色んな初めての場所にあなたと出かけて、、、 この先、どんなに時が過ぎて、街や人や私が変わっても、私の大切な思い出の中には、あなたが居てくれる。  それは、いつまでも消えることのない私の宝物です。 アクアに来て、何も知らなかった私は、あなたからたくさんの初めてを貰いました・・・ ほんとうに、お世話になりました。 ありがとうございました。」 灯里ちゃんの目から、涙がこぼれ落ちる。  そっと後ろから優しく傘を広げる老紳士。 「あれ?だれが・・・ 今、誰か居て、傘を差してくれたような気が・・・」
  朝になって、ゴンドラはアリアカンパニーから去っていった。
 
  それからしばらくの後、新しいゴンドラが届いた。 そのゴンドラでネオ・ベネチアに乗り出す。 「なんか上手く漕げません」と言う灯里ちゃんに、「大丈夫。 ちゃんと風を切って走っているわよ」とアリシアさんが答える。  その時向こうから、古びたゴンドラが近づいて来た。 「あ。。。」 すれ違いざま、覚えのある傷が見えた。 「わたしの付けた傷の跡がありました・・・ いえ、何でもありません。」と一瞬振り返った灯里ちゃんが前にむき直し、今、乗っているゴンドラに声をかけた。
  「あたらしいゴンドラさん、不束者ですが、よろしく御願いします。」

次回 その 新しい自分に・・・



ARIA The NATURAL
#18/2006-08-01
<その 新しい自分に・・・>
今日は忙しい仕事の合間を縫って、バーベキュー大会。 「ほれーにーく。どっこいにーく。それにーく。ほれーにーく。どっこいにーく。それにーく。今だ!」  今日の藍華ちゃんは、髪をおろしていつもとはちょっと違う雰囲気。 藍華ちゃんは、髪に願掛けをして、ずっと伸ばしていたらしい。 「くだらない願掛けなんてしないで、実力を伸ばせ」と晃さんにいわれてしまう。 
ボーっと肉を突っついている藍華ちゃんに悲劇が! なんと、おろした髪にバーベキューの火が引火。 それに気づいた晃さんが揉み消してくれるが、既に手遅れ。 結果、「片アフロ」。。。 その場は、笑って誤魔化して、明るく振る舞おうとするが、 「後は、ごゆっくりー」というと、シーツで髪を覆い、走り去っていってしまった。 その後を追いかける、灯里ちゃんとアリスちゃん。 そして、アリシアさんとアテナさんもそれに続こうとするが、それを晃さんが止める。 「アイツらの、精一杯の好意を無にするつもりか?」  そう言うと、焼きおにぎりを焼き始めた。 「ほら。時間、無いんだから、とっとと食べる!」
藍華ちゃんを探す灯里ちゃんとアリスちゃん。 「何よ。何か用?」と膝を抱えて泣いている藍華ちゃんを見つけた。 「今は、藍華ちゃんの側に居てあげたいの・・・」
藍華ちゃんの部屋。 「大丈夫だよ藍華ちゃん! 私たちが魂を込めて、新しいヘアスタイルにしてあげるわよ!」と鋏と櫛を手に取る灯里ちゃんとアリスちゃん。 すると、片アフロが転がり落ちた。 「何そのモジャリ・・・ まぁ、いいわ。燃えちゃった所まで切りそろえないとね。」と藍華ちゃん。  手鏡で短くなった髪を見て、「・・・しゅん」。 そして、結局、できあがったのはセミロングの藍華ちゃん。 「大丈夫、セミロングも可愛いよ。藍華ちゃん。」 「でっかい、下手で、すみません。。。」  やっぱり、元気のない藍華ちゃん。 藍華ちゃんは、自分の髪に願掛けをしていたことを話し始めた。  アリシアさんのように、綺麗なロングヘアにすれば、アリシアさんみたいなウンディーネになれる、と・・・ 「願掛け失敗・・・ アリシアさんみたいになりたいなんて、始めから無理だったのよ・・・」 
「いや、無理だ。 お前がアリシアになるなんて、絶対に無理だ。」ドアの所でその話を聞いていた晃さんが口を挟んだ。 「藍華、すっきりしたな。おサルのようでかわいいぞ。」 
「・・・今、何て言ったんですか?」藍華ちゃんの声が震えている。  「お前は、アリシアにはなれない。 願掛けなんて意味がない。 どんなに願ったって、お前がアリシアにはなれない。 何度でもいう。 お前はアリシアにはなれない!」  部屋から逃げ出そうとする藍華ちゃんを引き留め、「お前は、お前にしかなれないだ!」と最後に良いくわえる。 それを聞いて、うりゅうりゅ来てしまう藍華ちゃん。 
後日、再び、リベンジバーベキュー。 そこには、ショートカットになった藍華ちゃんが居た。 「藍華ちゃん、ステキング!」と灯里ちゃん。 「よし! そんじゃ始めよっか!」 

次回 その 泣き虫さんったら・・・/その乙女心ってば・・・



ARIA The NATURAL
#19/2006-08-08
<その 泣き虫さんったら・・・>
<その 乙女心ってば・・・>
<その 泣き虫さんったら・・・>
夏の朝は、撮っても気持ちがいい。 今日も3人で合同練習。 髪を切って1週間、でっかい寝癖です。 ロングの時には気づかなかったショートの弊害w
そんな藍華ちゃんは、夏風邪を引いてしまった。 「明日の練習、あの二人、大丈夫かしら・・・」と心配する。 一日中、寝て過ごす。 そして3日も寝込んでしまった。  なんか、時間がたつのがゆっくりで退屈。 まだ、熱が下がらない。 「暇!暇暇暇!! このままじゃ、つまんない病になっちゃう。 なんか、おもしろいことないかなぁ。 プリン食べたい。」  晃さんの目を盗んで、外へ出て見る。 カジュアルな格好で街を散策する。 すると、灯里ちゃんとアリスちゃんを見かけた。 あわてて駆け出す。  すると、その二人が、お見舞いにやってきた。 「絶対に入室禁止!!!」と叫ぶ藍華ちゃん。 それを無視して、扉を開けるアリスちゃん。 部屋の中には、さっきのカジュアルな服のまま、シーツにこっちを見ている藍華ちゃん。  「絶対に、はいっちゃダメって言ったのにぃ・・・」とウルウルしている。 「やっぱり、髪が短くなったことが、まだ・・・」とアリスちゃんが心配する。 「これはね、プリンがいけないの・・・」と事に至った事情を話し始めた。  プリンを買いに行こうと出かけたが、色々と冒険気分で動き回っていると、いつものように練習をしていた灯里ちゃんとアリスちゃんを見かけた。 自分が居なくても、ちゃんと練習してる、と感心しながら見ていたが、 次の瞬間、そこに自分が居ないことに違和感を感じた。 「ちょっと先にいる灯里たちと私の間に、見えない壁を感じたの・・・。 なんだか、急に怖くなって、急いで逃げ出した。」 ここは違う。 帰らなきゃ。 はやく、帰らなきゃ・・・ そして気づいたら、泣いていた。  その話をきいて、「その気持ち、分かるよ・・・」と灯里ちゃんが言う。 「・・・で、けっきょく、プリンは買えたのですか?」とアリスちゃん。 「買えなかったのよ!」とふてくされる藍華ちゃん。  「あの、これ、差し入れのプリンです。 一緒に食べませんか?」

  <その 乙女心ってば・・・>
あれから二日、風邪も良くなった。 午後から、恒例の合同練習。 しっかりやらなきゃ! と思っていたのに・・・ ぼーっとしてしまいそう。 そんな自分に鏡に向かって、「禁止よ! 禁止!!」と喝を入れる。  わたしは、自分で言うのも何だけど、しっかり者です。 少なくとも、この二人よりかは・・・ 後輩ちゃんは、気を抜くとすぐに顔が青くなって声が小さくなるし、灯里も気を抜くと素敵モード全開になってしまう。  こんなメンバーで練習が成立しているのは、私がしっかり手綱を引いているから。 とは、思いつつも、なかなか、乗り気になれない気分。 藍華がゴンドラを漕いでいると、アリシアさんとすれ違った。  その時に、付けていたヘアピンが似合っていると言ってくれた。 それがきっかけで、もうダメポな藍華ちゃん。 練習どころではない。 丘に上がって、事情を話す藍華ちゃん。  「これは、全部この、ヘアピンが悪いんです。 このヘアピンのせいで、朝からてんやわんやです。」と膝を抱えて、うりゅうりゅしている。 「実は、ショートヘアになってから、アルくんに会ってないの。 このヘアピンを付けてから、急にアルくんに会いたくなったの・・・」  それを聞いた二人は、気を利かせて、”藍華ちゃんはひとりで練習する日”にして、アルくんの所へ行かせてあげた。 「なんで、新しい髪型をアルくんに見て欲しいなんて思ったんだろ・・・」と疑問に思いつつも、おみやげを持って、地下世界に向かう。  私は一体、何を期待しているの・・・? と、思いながら階段を上る藍華ちゃん。 すると、上からアルくんが降りてきた。 「藍華さん、髪切ったんですか! 短い髪も、すごく似合ってます」 この一言が聞きたいが為に、今日一日何をやっていたんだろ・・・と思いつつも、うれしさが溢れてくる藍華ちゃん。 「そのヘアピンも似合っていますよ」その一言が聞きたかった。 
これは、小さなヘアピンがくれた魔法なのかも・・・・って灯里じゃないんだから、恥ずかしいセリフ禁止!   

次回 その 影のない招くものは・・・



ARIA The NATURAL
#19/2006-08-15
<その 影のない招くものは・・・>
まだまだ暑さが続くネオ・ベネチア。 アリア社長は夏風邪を引いてしまって、お家でお留守番。 灯里ちゃんが一人で練習に出かける。。。「良い子にしてたら、社長の大好きな桃缶を買ってきますからね」
待ち合わせ場所に一番乗りした灯里ちゃん。 あまりにも暑くて、目が虚ろに・・・ すると、人混みの向こうに、真っ黒なドレスを着た婦人の姿を見たような気がした。 すると、藍華ちゃんがやって来て声をかけた。  「こう、暑いとやってらんないわねぇ・・・ じゃ、ここらで怖い話でも、どうですか? こう言うときこそ、会談話で涼まないと!」そう言うと、藍華ちゃんが話を始めた。 サン・マルコ広場の二本の柱に纏わる話。  中世の時代には、罪人の後悔処刑場だった。 ある夏の暑い日、処刑台に立った女性の最後の願いを訴える、、、夫が眠るサン・ミケーレ島に一緒に埋葬して欲しいと・・・ しかし、サン・ミケーレ島に埋葬されることはなく、 それ以来、女性の怨念が、夏になると現れ、「サン・ミケーレ島まで連れていってくれませんか?」と声をかけるようになった。 しかし、その声に応えてはならない。 かならず、神隠しに遭ってしまうから・・・  「マンホームのベネチアの話でしょ? 良かったね、ここには出ないんでしょ?」と震え上がる灯里ちゃん。 「・・・出るんだって。 ここにも・・・」と最後に藍華ちゃんが言うと、灯里ちゃんの背後から、手が伸びてきた。  飛び上がる灯里ちゃん。 しかし、それは遅れてきたアリスちゃんの手だった。 「でっかい、お待たせです。」
「でも、私が思うに、灯里さんは不思議現象を呼び寄せやすい体質なんだと思います」とアリスちゃんが言う。 それに納得の藍華ちゃん。 どうすれば良いのか、オロオロしてしまう灯里ちゃん。 「とりあえず、素敵モードにならないことね」とアドバイスを貰う。 
夕方になって、みんなと解散する。 灯里ちゃんは、アリア社長との約束の桃缶を買って家路につく。 しかし、すっかり暗くなってしまった。 一人、ゴンドラを進める灯里ちゃん。  サン・マルコ広場の前を通りかかると、灯里ちゃんを呼び止める声が聞こえた。 「すみません。そこのゴンドラの人・・・」 よく見ると、昼間見た黒いドレスを身にまとった女性だった。  ゆっくりとゴンドラを止めると、女性がゴンドラに乗ってきた。 「よろしく御願いします。ウンディーネさん」 しかし、犯人前の灯里は、まだお客様を乗せるわけには行かない事を告げると、女性は困った様子で謝った後、ゴンドラから下りようと立ち上がった。  そこで、「お客様としてはお乗せできませんが、お友達としてなら乗せられます。」と灯里が言うと、「ありがとう」と言って女性が再びゴンドラに座る。 「では、行き先を御願いします。」 「サン・ミケーレ島まで・・・」と答える女性。 ハッとする灯里。 
灯里ちゃんは、サン・ミケーレ島に舟を向かわせる。 アクアのサン・ミケーレ島も墓地だけの島。。。 そのころ、ネオ・ベネチアの猫たちにも異変が起こり始めていた。 みんな一斉に、海を見つめている。
「この服は、喪服・・・?」 "けっして彼女と一緒に行ってはいけない。 神隠しに遭ってしまうから・・・" 藍華ちゃんの昼間の話が脳裏をよぎる。 そして、島に到着した。 「着きました。」とゴンドラを岸に泊める灯里ちゃん。  「どうも有り難う。本当に助かったわ・・・」そう言うと、女性はゴンドラを降りた。 灯里ちゃんが舟を出そうとしたその瞬間、女性は、灯里ちゃんの腕をつかんだ。 「あなた。。。本当に良い子ね。 いつまでも、一緒に居たいわ」 そう言うと、灯里ちゃんの手を引いて走り出した。  足がもつれて倒れ込む灯里ちゃんに、「どうしたの? 早く立って・・・ 大丈夫、私たち、お友達だもの」と見下ろす女性。 おそるおそる見上げると、風に靡くベールの向こうに、空が見えた。 強い風が吹いた瞬間、その女性に首がないことに気づく灯里ちゃん。 「あ・・・」恐怖のあまり声にならない。  しかし、次の瞬間、女性の背後にケットシーが現れた。 そして、女性は、墓地の奥へ逃げていってしまった。 ケットシーは、灯里ちゃんを優しく抱く。 
次に灯里ちゃんが気づくと、アリアカンパニーのテラスに着いていた。 帰りの遅い事を心配していたアリシアさんが駆け寄ってくる。 アリシアさんに事情を話す灯里ちゃん。 
翌日、藍華ちゃんとアリスちゃんに、昨晩あった事を話す。 血相を変えて、わーわー言う藍華ちゃん。 アリスちゃんは、灯里ちゃんがサン・ミケーレ島から持ち帰ってきた花びらに興味津々だった。  「・・・その会談話に続きがあることを知ってます? 確かに、中世時代には後悔処刑が行われていたのですが、罪人が埋葬先を願い出た記録はなく、そもそもそんな会談話は、マンホームの時代には無かったのです。 アクアに入植した後、誰かが広めた作り話なんだそうです。。。」 その喪服の女性の目撃談は結構あるが、どうして過去の作り話のお化けが、このネオ・ベネチアに居るわけ?と疑問の藍華ちゃん・・・ 「だから、怖いんじゃないんですか・・・」とアリスちゃん。 
ARIA the Natural "その ひぐらしのなく頃に・・・" (終)w  

次回 その 銀河鉄道の夜に・・・



ARIA The NATURAL
#21/2006-08-23
<その 銀河鉄道の夜に・・・>
何もかもが寝静まったそんな真夜中に、時より列車の音が聞こえることに、気づいてしまいました。。。 空から聞こえる・・・銀河鉄道?
真夜中の列車の音、アリシアさんに尋ねても、聞いたことはないという。 藍華ちゃんとアリスちゃんも知らない。 「やっぱり、何かの間違いなのかな・・・」 再び、夜が訪れ、眠りについた灯里ちゃんをアリア社長が起こす。  そして、大きな猫の肉球ハンコの手紙を渡す。 「アリア社長、これって、もしかして・・・ 1日乗車許可証 トラム通り午前2時発。 日付は、、、あした。 これって、ケットシーからのご招待って事なのですか?」
翌日、完全に上の空状態で合同練習の灯里ちゃん。 「前は、会えるとなるとドキドキしてたけど、今は、あまり会わない方が良いのかもって・・・」と灯里ちゃんが今の心情を話し始めた。 しかし、その話を聞いて、すっかり誤解している藍華ちゃんとアリスちゃん。  「相手は誰なの? もしかして、ポニ男?」「郵便屋さんって可能性も・・」と勝手に想像をふくらます。 「えっと。。。 暖かくて 優しくて 安心できて、立派な毛並みで、シッポもとても綺麗で・・・ケットシー。 もう会いたいと思わない方が良いのかな」  「少なくとも、私はあまり会いたいとは思いませんね。危険な香りがします。」とアリスちゃん。 「でもケットシーは会うたびに、キラキラの摩訶不思議をくれたよ。」 恥ずかしいセリフ禁止!!!
練習が終わって、アリア社長とトラム通りに行ってみる。 しかし、列車が通れそうもないような狭い路地だった。 「アリア社長、行きましょうか?」 ゆっくりと、アリアカンパニーにゴンドラを向ける。  夕陽が沈もうとしている海を、ぼんやりと見つめる灯里ちゃん。 心配したアリシアさんが近づいてきて、声をかけた。 「銀河鉄道の切符ね。素敵じゃない。 私は、灯里ちゃんはアクアの心に近づくことを許されているような気がするの・・・」
夜になって、アリシアさんの言葉が胸に響く灯里ちゃん。 そこへ、お出かけの準備をしたアリア社長がやってきた。 「とりあえず行ってみましょうか」と夜の街に出かける二人。  トラム通りに着くと、昼間にはなかった線路が見える。 そして、汽車の近づく音が聞こえてきた。 目の前で止まる汽車。 気づくと、まわりにたくさんの猫が切符をくわえて列を作っていた。  そこへ、車掌が切符にハンコを押していく。 しかし、切符を持っていない猫が一匹。 「よかったら、これを・・・ この切符は、この仔猫さんに使って貰った方が・・・」と自分の持っていた切符を手渡す灯里ちゃん。  ついに、ホームには灯里とアリア社長と車掌だけが残された。 「あなたは、ケットシーさん? 今日は、お招きいただき、有り難う御座います。」 すると、ケットシーの大きな手が灯里ちゃんの顔を包む。 "あなたは。どこから来るのですか? いつから、アクアにいるんですか? どうして、いつも見守ってくれるんですか? あなたは、誰なのですか? おおきくて とても温かいです。 もしかして、あなたは、アクアの・・・" 
ケットシーはポケットからハンコを取り出すと、灯里ちゃんとアリア社長のおでこのハンコを押した。 おでこには、肉球マークのハンコが。 そして、灯里とアリア社長を残して、列車は動きだした。 
朝、気が付くと、ベットの上だった。 「ゆめ・・・?」 しかし、起きあがって、アリア社長のおでこには、あのハンコが。 鏡に映すと、自分のおでこにも、ハンコがあった。 
「夢じゃなかったんです。 銀河鉄道には乗れなかったけど、ケットシーが押してくれたのです。」と灯里ちゃんがアリシアさんに話をする。  「もっと知りたいのにお互いの距離が分からない。 でも、ようやく、一歩、踏み出すことが出来たのね。 そのスタンプは、出会ったことを忘れないでね、って事なのかもね。」
「もし、ケットシーがアクアの心なのかも、って思ったら、私、もう。。。」

次回 その ふしぎワールドで・・・   その アクアを守る者よ・・・



ARIA The NATURAL
#22/2006-08-30
<その ふしぎワールドで・・・>
もしも違う自分だったら・・・ もしも私がウンディーネを目指さなかったら・・・ パラレルワールドって知っていますか? 自分とは違う自分が居るかもしれない時空があるかもしれない。  「もしかしたら、あの階段の間に入り口があるかもしれませんよ」と灯里ちゃんが指を差す。 そして、灯里ちゃんはゴンドラの練習のために、立ち上がった。 アリア社長は、灯里ちゃんが指さした階段の隙間に向かって頭を突っ込んだ。  頑張ってねじ込んで、抜けたと思ったら、勢い余って、壁に激突。 床に落ちた。 「あ。アリア社長、ゴンドラの練習へ行きましょう」と聞き慣れない声が聞こえてきた。 見ると、ハーフパンツにショートカットの灯里くんが走ってきて、アリア社長を抱きかかえた。 ”誰だろう?”暴れるアリア社長。  このまま拉致されると思っている。 そして、アリスくんが駆け寄ってきた。 さらに、藍華くんがアルちゃんと話をしている。 その光景に耐えられなくなり、後ずさりするアリア社長。  すると、アカツキさんに捕まった。 「あら。モミ男じゃないの!」とアカツキさんが灯里くんに声をかける。 その声を聞いて、アリア社長の顔から血の気が引く。 アリア社長は、灯里ちゃんがさっき言っていた<パラレルワールド>の話を思い出して絶叫する。 ”こんな世界、イヤだ”と涙を流すアリア社長。 
とりあえず、みんな集まった所でティタイム。 でも、アリア社長は現実を受け入れられず、お茶を飲む気にもなれない。  そんなアリア社長を気遣って、姫社長が、自分のミルクを勧めてくれた。 ”元気ないな。これでも飲めよ” ”え?” ”気にするな。男同士じゃないか!” ・・・男の友情? ”マジっすか!” この世界の姫社長が♂と知って、幻滅のアリア社長。  さらに追い打ちをかけるように、マー社長が、一瞬こっちを見るような素振りを見せて、次の瞬間、アリア社長のモチモチポンポンにかぶりついてきた。 もう、一杯一杯のアリア社長。  そんなアリア社長の様子をみて、アカツキさんが心配する。 灯里くんも元気のないアリア社長のことが気になっている。 お腹が空いているのかと、アカツキさんに抱っこされながら、サンドウィッチを食べさせられるアリア社長。  しかし、やっぱり、♂な姫社長は認められない。 絶叫し、泣きながら、アリアカンパニーに走り出した。 ”きっと、もう一度、あの階段の隙間を通れば、元の世界に戻れるはず”  意を決して、頭を突っ込む。 「アリア社長?」という言葉に振り返ると、アリシアくんと晃くんとアテナくんが居た。 ”やっぱり・・・”もうパニック寸前。  アリシアさんに高い高いをしてもらう。 ”今はそんな気分じゃない・・・ でも、高い高いはスキかも☆” そんな時、ウッディさんが来た。 ウッディさんに強烈に高い高いされ宙を舞うアリア社長。  その放物線は、ウッディさんの腕を通り抜け、地面に激突。 「アリア社長!!!」 意識を取り戻すと、いつもの見慣れたアリシアさんが心配そうに、こっちを見ている。  ”もとの世界に戻って来れた”と涙をながして喜ぶ。 しかし、一瞬、ガラスに映った自分に、リボンと口紅を付けていた・・・ような気がした。


次回 その 海と恋と想いと・・・



ARIA The NATURAL
#23/2006-09-06
<その 海と恋と想いと・・・>
夏の日差しもだいぶ柔らかくなってきたネオベネチア。 今日は、結婚記念日をアクアで過ごすお客様です。 老夫婦がアリアカンパニーを訪れた。 
ネオベネチアの水路をゆっくりと進むゴンドラ。 舟の上では、人なつっこいお婆さんとちょっと無愛想なお爺さんの微妙な会話が続く。  お婆さんはサンマルコ広場へ行ってみたいというが、お爺さんはホテルで休む、と言っている。 しかし、そんな事は百も承知の様子で、お婆さんは、見知らぬ街を一人で探検することを楽しみにしているようだった。  そして、ゴンドラ散策の記念の写真撮影。 灯里ちゃんがデジカメをかまえると、お爺さんのネクタイを直してあげるお婆さん。  「やめなさい。 人前で恥ずかしい・・・」とお爺さん。 カメラに映ったお爺さんの耳が赤くなっていることに気づく灯里ちゃん。 
午後、灯里ちゃんは藍華ちゃんとアリスちゃんと一緒にお買い物。 すると、さっきのお爺さんの声が聞こえてきた。  なにやら、レンタルゴンドラ屋の店員に怒っている様子。 声をかける灯里ちゃん。 しかし、口を挟むな!と一喝されて、出ていってしまった。  事情を店員に聞くと、「海との結婚式」に使われるゴンドラを準備するように言っておいたはずなのに、準備されたものは普通のゴンドラ。  それに腹を立てていたらしい。 海との結婚式とは、海と街の平和を願うお祭りのこと。 ネオベネチアでは海に指輪を落とし、海がアクアを抱き続けてくれますようにと願いを込める。  そんな祭に使うようなゴンドラはとても個人では借りられない。 
そして、今度は、街の楽団に声をかけているお爺さんを見かけた。 「あの人、自分で、海との結婚式をやろうとしているんじゃ。。。」と藍華ちゃん。  すると、その声が聞こえたお爺さんの耳が赤くなった。 「でっかい、真っ赤です。」 足を止めて、話を始めたお爺さん。 「・・・あいつが、見たいと言っていたんだ。 慣れないことをするモンじゃないな・・・ ずっと仕事仕事で滅多に旅行なんかに連れてきてやることが出来なかった。 せめて、今回の旅行では、望みを叶えてやるたかったんだがな・・・」とため息を付く。  「あの、良かったら、私のゴンドラを使ってください。 小さなゴンドラですが、飾り付ければなんとかなると思います。」と申し出る灯里ちゃん。 しかし、お爺さんは「もういい」と断ろうとする。  だが、灯里ちゃんのネオベネチアへの想いが通じたのか、お爺さんは頷いてくれた。 その後、アリアカンパニーで藍華ちゃんとアリスちゃんと一緒にゴンドラに飾り付けをする3人。  お爺さんは、テーブルの上で寝そべっているアリア社長のお腹をつついて、なにやら嬉しそう。 そんな時、アリシアさんが戻ってきた。 アリシアさんの姿を見て、また、耳が赤くなるお爺さん。  そして、お爺さんは席を立って、窓辺に行き、独り言のように言った。 「なんてお節介な娘だ。 どうして、他人のためにこんなに。。。」 「きっと、影響されたんです。 奥様のために頑張るお客様に。」と微笑むアリシアさん。 その言葉に、ちょっと恥ずかしそうなお爺さん。 
その頃、お婆さんはひとりでネオベネチア散策をしてる。 そして、アリアカンパニーでは、ゴンドラが完成。 藍華ちゃんに芸術の神が光臨して作り上げた、張りぼてのドラゴン(らしきもの)が凄いことになっている。  その様子をみたお爺さんが、ゴンドラに乗り込み、耳を赤くした。 「あとは音楽があれば完璧なんだけどね」と藍華ちゃん。 しかし、なにか、アイディアがあるようだった。  お爺さんは、時計を見て、「お。待ち合わせに時間だ」と呟く。
灯里ちゃんがゴンドラを漕ぎ、お婆さんとの待ち合わせの場所に急ぐ。 そのゴンドラでの登場を見て、お婆さんは驚く。 「まぁ。 あなた。 これは?」 お爺さんは、横を向いて、ボソっと一言「海との・・・結婚式・・・」  「え。 言いましたわ、私。 でも、あれは、ずっと・・・」と言いかけたところで、灯里ちゃんを呼ぶアリシアさんの声が聞こえた。  海との結婚式の話を聞いたアリシアさんのお客さんが是非に参加したいということらしい。  「私だけじゃないのよ。」とアリシアさんが指を差すと、晃さんとアテナさんもお客様を連れてやってきた。 そして、藍華ちゃんとアリスちゃんは、街の楽団を連れてきた。 
夕方になり、夕陽が沈む頃、海との結婚式がはじまった。 楽団の音楽に合わせて、ゆっくりと舟を沖に進める。  ふと脇にいるお婆さんに視線を向けるお爺さん。 お婆さんの嬉しそうな横顔を見て、さっそく、指輪を取り出そうとするが、宿に忘れてきてしまったらしいお爺さん。 そんなお爺さんにそっと、指輪を差し出すお婆さん。  「さっき、見つけて買ったのよ。 海との結婚式を思い出して・・・」 「いつも、お前には助けられるな。 アクアは海の助けがなければ生きては行けない星。 ネオベネチアは、今までもこれからも、永久に恋していく。」とお爺さん。  「海も、ネオベネチアにずっと恋いこがれているから、寄り添いあっていくんですよ。 海との結婚式が見たいと言ったのは、ずっと昔のこと。 まだ、娘だった頃の話だったのに・・・  ちょっと抜けていて、とっても不器用だけれど、いつも変わらぬ愛情をプレゼントしてくれる、私のネオベネチア・・・」とお爺さんに寄り添うお婆さん。 
そして、夕陽が水平線に沈もうとするとき、お爺さんとお婆さんは、「海よ。 お前と結婚しよう。 永遠の平和を。 そして、永遠に・・・・ 永遠にお前がわたしのものであるように・・・」「最後の一瞬まで二人が幸せでありますように・・・」 指輪を海に投げ入れる。  「いつまでも愛してくださいね・・・」とお婆さん。 「当たり前だ。」とお爺さん。 
「おせっかいな街だな・・・」 「素敵な街です。」 「あぁ・・・」  


次回 その 明日のウンディーネに・・・



ARIA The NATURAL
#24/2006-09-13
<その 明日のウンディーネに・・・>
秋がゆっくりと近づくネオベネチア。 雨。 雨が降ると、練習はお休み。 と思ったら、藍華ちゃんから電話が来た。  雨が続くと、一人前のウンディーネになるための勉強会をお互いの部屋で開くことになっている。 今日は、藍華ちゃんの部屋。  藍華ちゃん曰く、最近視線が気になるということ。 「プリマになる日も近いってことかしらぁ〜」と藍華ちゃん。  部屋に移って、勉強を始める3人。 すると、アリアカンパニーの話になり、アリシアさんは15歳の時にプリマに昇格した最年少記録で、 グランマは今後破られることはないであろう現役最年長記録保持者らしい。 それを聞いた灯里ちゃんは「もしかして、アリアカンパニーって凄い会社なんじゃ・・・」と驚く。  「そうねぇ。灯里以外はね」と藍華ちゃんがつっこむ。 
「ところでさぁ・・・」と藍華ちゃん。 藍華ちゃんは、プリマになったときの為に”通り名”を考えておきたいと言い出した。 ちなみに、アリシアさんはスノーホワイト、 アテナ先輩がセイレーン、晃さんがクリムゾン・ローズ。 「ねぇ。私ってどんな通り名がに会うと思う?」 灯里→モミ子  藍華→古の幻獣ガチャペン  アリス→でっかい禁止    そんなことで騒いでると、晃さんが書類の山を持ってやってきた。 「考えたら、こういう報告書を整理することも、ウンディーネの仕事なんですね。。。」とアリスちゃん。  やっと終わって、藍華ちゃんが書類を晃さんのところに持っていく。 その途中でも、また視線を感じた。 そして、藍華ちゃんは、何を話しているのか盗み聞きすることにした。  部屋に戻ると、「私じゃなかった・・・」と藍華ちゃんが呟く。 噂をしていたのは、藍華ちゃんの事ではなく、晃さんに対する悪口だった。  三大妖精だからといって、近づきがたい雰囲気を作っていると・・・。 「晃さんの悪口はダメ。 私のは良いけど・・・ 晃さんへの中傷だけは、絶対にダメだの・・・」とベットに泣き崩れる藍華。  それを、お礼のお茶を持ってきた晃さんが聞いてしまった。  「水先案内業界も以前に比べたら、門戸は広くなった。 だが、競争はある。 そうなると、故知の耳に居たい話を口にする相手が出るのも仕方がない。 それを受け止めることも私の仕事だ。」と晃さん。  それでも、藍華ちゃんにとっては許せないらしい。  「嬉しいことはすぐ慣れて当たり前になる。 嫌なことはたった一つでも重く感じてしまう。 人は自分自身で、嫌なことを何倍も重くしてしまっている。  私は、お前が泣いてくれただけで十分だよ。 出る杭は打たれる って言うだろ?」と藍華ちゃんの頭を撫でる。 
雨が上がったネオベネチア。青空に手袋をはめた手を翳す3人。この手袋が守ってくれたものは手だけじゃない。 もっと心が強くなったら、、、きっと    


次回 その 出逢いの結晶は・・・



ARIA The NATURAL
#25/2006-09-20
<その 出逢いの結晶は・・・>
今日から秋。 制服も衣替えです。 
今日は元気がない灯里ちゃん。 アイちゃんからのメールが届かないらしい。 「きっと学校が忙しいんだよ。 今日あたりにはメールが届くかもしれない。。。。」  そして、レベントーレのお祭りが1週間後に近づいてきた。 アリアカンパニーに戻ると、三大妖精が待っていた。 「特訓ですか?」と藍華ちゃん。 「・・・特訓かもな」と晃さん。  今年は、灯里ちゃんたち3人がおもてなしをする事になってしまっていたらしい。 屋形船を一艘仕切らなければならない。  けっこうやる気のアリスちゃんを見て、二人も盛り上がってきた。 屋形船の定員は12人。 メンバーをチョイスし始める3人。 「アルくんとか・・・」と藍華ちゃん 「グランマ!」とアリスちゃん。  最後の一人はアイちゃんのために取っておきたいという灯里ちゃん。 
次は、料理の準備。 そして招待状作り・・・ あっという間に時間が過ぎていく。 それはそれで有意義な時間。 
そして、祭の当日。 最初に来たのは郵便屋さんのおっちゃん。 そして、アカツキさんとウッディさんも来た。 アリシアさん、アテナ先輩、晃さんもやってきた。  次はアルくんとグランマ。 しかし、アイちゃんはまだ来ない。 「そろそろ、ゴンドラを沖に出さないと。。。」と舟をこぎ出す。  舟が沖に向かいだした時、息を切らしてアイちゃんがやって来た。 驚かそうと思って連絡してなかったら、到着が遅れてしまったらしい。  みんなが揃ったところで、祭の始まり。 
気が付けば12時。 それと同時に灯りを消すと同時に、海に花火が上がる。
  「私たちは、ここにいる3人が居なければ出会わなかった素敵な結晶」
波音がくれた優しい時間に包まれて、この星は色んな出逢いを見守っていくのかもしれません・・・ 


次回 その 白いやさしい街から・・・



ARIA The NATURAL
#26最終話/2006-09-27
<その 白いやさしい街から・・・>
今の私は、子供の頃になりたかった私に、なれているのかなぁ・・・ ふと、そんな風に思う
合同練習の休憩中に、灯里ちゃんは、藍華ちゃんとアリスちゃんにその疑問をぶつけてみる。 「ねぇ。ふたりは、子供の頃、どんな大人になりたかった?」  「・・・アリシアさんは、どんな大人になりたかったのかなぁ」
雪が降り、お客さんも来ない。 アリシアさんと灯里ちゃんとアリア社長はお散歩に出かける。 「アリシアさん。 アリシアさんは、子供の頃、どんな大人になりたかったのですか?」と聞いてみる。  すると、アリシアさんは、雪玉を作って転がし始めた。 それを見て、手伝う灯里ちゃん。 だいぶ大きくなってきた。 そんなとき、通りすがりのおじさんが手伝おうと言って、手を貸してくれた。  しばらく、一緒に雪玉を転がす。 だいぶ大きくなっったところで、満足そうに、そのおじさんは帰っていった。 そして、藍華ちゃんは改めて聞き直す。「どんな大人になりたかったのですか?」  しかし、アリシアさんは微笑むだけで、また雪玉を転がし始めた。 次に声をかけてきたのは、お婆さん。 いっしょに転がす。 そして、また二人で転がす。  坂道にさしかかり、とても二人だけでは転がせそうもない。 そんなときに、夫婦が声をかけてくれた。 4人で転がす。 
そのあとも、色んな人と一緒に雪玉を転がし、そして海に開けた広場で行き止まりになった。 すると、近所の人が集まってきた。 みんなその大きな雪玉をみて、声をかけてきた。  そして、みんなで、雪玉を完成させることになった。 一つの雪玉の元に、色んな人が集まり、輪が広がる。 そして、ちょっとしたお茶会が始まった。  しばらくすると、一番最初に声をかけてくれたおじさんに会った。 この近所のお父さんだった。 そして、家の中からデコレーション用の飾りを持ってきた。  雪玉を積み重ね、三段の特大雪だるまに飾り付けをする。 通り過ぎる船に乗った人たちも、こっちを見て、手を振ってくれる。 みんな、とても満足そう。 
夕方になり、その帰り道、「雪玉を転がして色んな人と出会って、とても温かくして貰いました」と灯里ちゃんが言う。 「子供の頃ね・・・」とアリシアさんが話を始めた。  「子供の頃ね、雪が降ると雪を転がして遊んでいたの。 そうすると、みんなが手伝ってくれて、大きくしてくれるの。 そして最後は、みんな満足して帰っていくの。 そのとき思ったの。 こんな大人になりたいなぁって・・・」 

雪が降るネオベネチア。 暖炉の前にアリシアさんと灯里ちゃん。
「灯里ちゃんはどんな大人になりたかったの?」
「子供の頃は、妖精さんになりたいと思っていました。 色んなところへ飛び回って、たくさんの人を幸せに出来るような妖精さんに・・・」
「灯里ちゃんももうすぐなれるんじゃない。 妖精さんに。」

この街の やさしさが   たくさんの人の胸に   届きますように・・・

<完>



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